いつものブログなら、
どこどこから◎◎さんが来て~
こういった悩みがあったんだけれども~
インソールと靴でこう変わりました~
といった流れなんですが、
インソールを作製する私が言うのもなんですが、
今回はある意味、インソールを作る業界に一石を投じる内容となります。
半年ほど前から来院している小学生女児。
やはり足に悩みがあって来院されたのがきっかけです。
※今回は症例報告ではないので、具体的な症例は特に出しません。
ただ、当院にてインソール作製と靴の加工をした後の経過は良好で、
現在痛みを感じることはなくなったそうです。
ではいよいよ本文に。
まずはこちら。
その小学生女児の踵の幅を計測している写真です。
※靴の構造を理解し、意図的にこの場所で計測しています。
個々のポイントの長さ(踵の幅)は42mmでした。
そしてこちらが今回手配した靴。
もちろん足の計測をちゃんとした後に選んだ靴なので
サイズはジャストフィットです。
(足のサイズは228mmと229mmで写真の靴はmizuno社製の23.0cm)
そう。クドいようですがジャストフィットなのです。
ところが、上記の踵の幅(42mm)に合わせた計測器を
靴の中の同じポイントに合わせてみると
上記画像のように隙間がかなり出来てしまいます。
踵の幅が42mmなのに、靴の中で同様の場所は内寸58mm。
実に1.6cmもゆとりが出来てしまうことになります。
さらにクドいようですが靴のサイズはジャストフィットなのです。
いかに長さのサイズが合っていても、踵にこれだけのゆとり(と言うより危険な空間レベル)
があって本当にいいのでしょうか?
ではどうする?
おおよそ考えつきやすい解決方法といえば・・・
1.その靴を選ばない。
→しかし、よく探せば本当に長さも幅も踵も合う靴が見つかるの?
→見つかることもあるかもしれませんが、まず見つかりません。
※幅に関してもJIS規格に収まらないほどの細い足の人はいくらでもいますし。
※踵が細い子どもも、た~くさんいます。
では・・・
2.オーダーで作ればいい。
→成長期のトップシーズンでは年間3サイズ足が大きくなることもザラ。
その度にオーダーで作り変えるというのは現実的ですか?
では
3.インソールで補う。
→正直私もそう考える時期がありました。でも無理です。
※経験者談
どんなに素晴らしい人が、どんなに素晴らしいインソールを作っても
靴そのものが合っていなければ、効果は出ません。
(例えば実寸23.0cmの人がステキなインソールを作ってもらって、
それを26.0cmの靴に入れて効果的なわけがありません)
もちろんこれはインソールそのものを否定するものではありません。
現に私はインソール職人ですし。
では私ならどうするかというと・・・
市販の靴をその人に合うように加工し、インソールで補正をする
ここを詳しく説明すると、今回のブログの意図からズレてしまいますので
割愛しますが、要するにこれに尽きると思います。
ジャストフィットの靴も、ジャストフィットではない部分もあり得る。
インソールは万能のようだけれど、インソールが置かれる環境が大事。
だから足と靴とインソールの関係を理解し、それらに手を入れるのが大事。
そう思うわけです。
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※疾患名等は医師の診断によるものです。また、当施設ではそれらに対して治療するものではありません